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キャッチコピーはポエムじゃない!-カタカナ言葉、色々あり過ぎ編-

企業の広報・宣伝担当者の方や新規事業立ち上げに関わる方で、たびたび頭を悩ませるのがキャッチコピー。なかなか思い浮かばないという方もいいのではないでしょうか?そんなキャッチコピーに関して、考え方についてご紹介します。

事業や商品に関して、わかりやすく、馴染み深いキャッチコピーをつけることは、その後の事業展開において欠かせないポイント。しかし、一口にキャッチコピーといってもどのように付ければいいのか、難しいところですよね。さらには、キャッチコピーだけではなく、ペルソナやターゲット、コンセプト、タグラインなど、事業立ち上げの際には様々なカタカナ言葉がズラリ…。本記事では、キャッチコピーの考え方の前に、先述のカタカナ言葉について、解説いたします。

カタカナ言葉その1:ペルソナとターゲット

元々ペルソナとは、ラテン語のpersonaに由来する言葉。英語で、人を意味するpersonという単語の語源でもあります。ギリシャ劇に登場する仮面のことをペルソナと呼んでいたことから、マーケティングでは商品や事業を利用する人の<仮面=人格>を設定するために使われる言葉でもあります。具体的にどのようにペルソナが使われるかというと、まずは商品を利用するであろうユーザーのプロフィールに加え、趣味嗜好、行動領域、家族構成、特技など、かなり具体的に列挙していきます。その情報=ペルソナをベースにして、商品のデザインやPR活動において、具体的なアクションを実行することができるのです。

また、ペルソナは一人設定したら終わりというわけではありません。商品や事業の対象となる人の条件は様々ですので、2-3人であったり、それ以上のペルソナを設定するケースも。さらには、最初に設定したペルソナが、商品のニーズと一致しているのかという確認も必要不可欠。正しいペルソナ設計をするための方法に関しては、また後日ご紹介いたします。

これを読むと、ターゲットとの同じ役割のように感じるかと思います。ペルソナとターゲットの違いは、商品を利用する人物像をどれだけ深く設定できるのか?という点が挙げられます。ターゲットは、年齢、性別、趣味といったように、ペルソナよりももう一階層広いカテゴリーで設定を行います。ペルソナとターゲット、どちらかだけ実施すればいいということではなく、ターゲットで設定した情報をもとに、より深くペルソナを考えていくのが、一般的な手法となっています。
ペルソナを設定するメリットとしては、繰り返しになりますが、ユーザー像のイメージがより具体的になる点です。このステップを踏むことで、プロジェクトに関わる社員だけではなく、デザインなどを依頼する外部スタッフと、ズレのないイメージ共有が可能になり、効率的なプロジェクト進行が可能となるのです。

カタカナ言葉その2:コンセプトとテーマ

日常的に生活をしているとビジネスシーンだけではなく、様々な場面で耳にするコンセプトという言葉。直訳すると、概念といった意味に訳せるのですが、改めてコンセプトという言葉について考えてみましょう。
先ほどの記載した通り、コンセプトは「表参道に“働くアラサー男性のための健康食”をコンセプトにしたオーガニックカフェがオープン!」「“現代女性の新しいストレス解消法”をコンセプトにしたチョコレートが新発売!」など、テレビやネットのニュースや広告などで、たびたび耳にする馴染みのある言葉。このように簡単に言ってしまえば、企画や商品、事業の枠組み・骨子の役割を持つ言葉がコンセプトとして使用されています。コンセプトを作ることで、企画に統一性が生まれ、進むべき方向が定まるのです。

一方でコンセプトと近い役割で使われるのが、テーマという言葉。直訳すると、こちらは主題という意味を持っています。テーマソングに、テーマパークとこちらも耳馴染みのある言葉ですよね。それでは、テーマとはなんなのか?と考えていくと、ターゲットとペルソナの関係性に近しい役割を持つことがわかります。例えば、先述の“働くアラサー男性のための健康食”というコンセプト。このコンセプト設定に至る経緯として、「“男性向け健康食”を作る」という目的がプロジェクトメンバーの中であったはず。この目的こそが、主題=テーマとなるのです。さらに「“男性向け健康食”を作る」というテーマに対して、“どんな男性に向けたもの?”という具体性を持たせることで、コンセプトが誕生します。

<男性向け健康食品>というテーマ(=主題)に対して、【仕事で忙しくても食べられるもの】【30代男性に不足しがちな栄養補給が可能なもの】と言ったプロジェクトならではの切り口をプラスすることで、コンセプトが生まれてくるのです。

ここで疑問を持つ方がいるかもしれないのが、「ペルソナとターゲット、コンセプトとテーマどちらを先に決めるべき?」という点。これに関しては、プロジェクトによって様々です。今回例に挙げたケースでは、<男性向け健康食品>というテーマが先にあり、その後、需要があり、競合のいないターゲットとして<働く30代男性>というターゲットが設定されました。ここからは、先にコンセプト設計を行いターゲットを具体的にするためにペルソナデザインを行う、具体的なペルソナデザインをもとにコンセプト設計を行うなど、決め方はプロジェクトチーム次第となっていくでしょう。

カタカナ言葉その3:キャッチコピーとタグライン

ようやく本記事の本題となる、キャッチコピーに関してご説明。キャッチコピーという言葉は、キャッチフレーズという言い方をされることもありますが、どちらもキャッチする=見た人に行動を促したり、コンセプトをわかりやすく伝えるための役割を持っています。商品やサービスの広告には、写真や映像とともにキャッチコピーが添えられており、思わず商品の購買やサービスの利用・登録をしてしまうような力を持っています。広告業界で働く方ではなくても、聞いたことのあるコピーとして映画『となりのトトロ』の「このへんないきものは、まだ日本にいるのです。たぶん。」、JR東海の「そうだ、京都にいこう」などが挙げられます。

一方でタグラインとは、商品やサービスなどの本質的な根幹であるコンセプト(=概念)を端的に言い表したもの。例えば、100円寿司のチェーン店スシローのタグラインは「うまいすしを、腹一杯。」、JR東日本のSuicaのタグラインは「日本を、1枚で。」、伊藤忠商事のタグラインは「ひとりの商人、無数の使命」といったように、企業理念や使命、事業内容をシンプルにわかりやすく表現しています。

それでは、キャッチコピーとタグラインの違いとは一体なんなのでしょうか?一般的に、キャッチコピーは広告の目的やターゲットに合わせて複数存在するもの、タグラインは不変的なもので1つだけ存在するものとされています。ただし、筆者としては、キャッチコピーがタグラインを兼ねている、キャッチコピー≒タグラインという状況も存在するように感じています。今まで数多くの広告が展開され、数々の名作コピーが生まれてきました。筆者としても、これはタグライン、こっちはキャッチコピーといったように明確な線引きが難しく、人や企業、発信者・受信者によって受け取り方も様々なのです。
また、タグライン、キャッチコピーともに、“イメージ型”と、“ベネフィット型”の2つに分類されます。例えば、伊藤忠商事のタグラインはイメージ型、スシローのタグラインはベネフィット型といったように、企業イメージを向上するためのものと、ユーザーへの利益を表現したものに分かれます。

より具体的なキャッチコピーとタグラインの関係性について、いくつか実際の広告からご紹介します。
自動車メーカー日産の新型スカイラインのCMでは、車両についてのキャッチコピーと、日産のタグラインを矢沢永吉さんがつぶやいています。
キャッチコピー「待たせたね。こいつが未来だ。」
タグライン「ぶっちぎれ 技術の日産」

カメラメーカーCanonの8K撮影対応カメラのCMでは、美麗な映像を残す技術についてのキャッチコピーと、有名すぎるCanonのタグラインが心地よいナレーションで流れます。
キャッチコピー「未来に感動を」
タグライン「Make it possible with Canon」

魅力を一番最初に届ける、フレーズ作り

たびたび耳にする、カタカナ言葉について、その違いや役割をご紹介いたしました。
オリジナルテクストとしてタグラインやキャッチコピーの依頼を受ける際に注意している点は、どちらも枝葉の表現ではなく、企業や商品・サービスの芯にあるものを表現すること。その点で言えば、どちらも作り方や考え方は共通しているのです。次回は実際に、キャッチコピーを作る際にオリジナルテクストが考えるポイントや注意点などをご紹介します。

秀逸なデザインや写真・映像は、事前にしっかりと練られたコンセプトやターゲット、キャッチコピーから生まれるもの。ホームページの制作・リニューアルや商品のブランディング、お任せください。